ゴリジョフ

新四大受難曲

 2000年、国際バッハ・アカデミーがバッハ没後250年に際して、4人の作曲家に、それぞれの母国での受難曲を委嘱した。
  タン・ドゥン Dun Tan (中国)・・・マタイ受難曲
  ソフィア・グバイドゥーリナ Sofia Gubaidulina (ロシア)・・・ヨハネ受難曲
  オズヴァルト・ゴリホフ Osvaldo Golijov (アルゼンチン)・・・マルコ受難曲
  ヴォルフガング・リーム Wolfgang Rihm (ドイツ)・・・ルカ受難曲

この4曲のうち、タンドゥンの作品を除く3曲をNAXOSで聴くことができる。

グバイドゥーリナ:ヨハネ受難曲(マリインスキー劇場管/ゲルギエフ) 2000年初演 (カタログ番号 CD98.405)

グバイドゥーリナ/Johannes-passion: Gergiev / Kirov Opera O グバイドゥーリナ/Johannes-passion: Gergiev / Kirov Opera O
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グバイドゥーリナ:ヨハネ受難曲(ドイツ語版)(リリング) 2006年改訂版(カタログ番号 CD98.289)

グバイドゥーリナ/Johannes-passion  Johannes Ostern: Rilling / Stuttgart Rso Gachinger Kantorei グバイドゥーリナ/Johannes-passion Johannes Ostern: Rilling / Stuttgart Rso Gachinger Kantorei
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リーム:ルカ受難曲 (カタログ番号 CD98.397)

ゴリジョフ:マルコ受難曲 (カタログ番号 CD98.404)

 グバイドゥーリナのヨハネは2バージョンある。マリインスキー劇場管/ゲルギエフは2000年初演時のライブ版、もう一枚は、国際バッハ・アカデミーのリリングが、初演を聴いたあとドイツ語版での上演を希望し、グバイドゥーリナがそれに応じたものだ。2006年改訂版である。なんで6年もかかったかというと、初版があまりにもロシア語の音楽が密接に結びついていて、単に歌詞の翻訳ではすまなかったためである。
 現代音楽で宗教曲ということもあって、決してとっつきやすいものではない。しかし、今回の4大受難曲は、現代曲としては比較的聴きやすい部類にはいる。また、音楽も映像的で、聴きながら想像をいろいろとかきたてたれる。グバイドゥーリナのヨハネは、特に、どういう歌詞なのか知りたくなるくらい、感動的なフィナーレが最後に待っている。改訂を依頼したリリングの気持ちがわかる。

 特に、おもしろく聴けるのは、ゴリジョフのマルコだ。曲がラテンのリズムなのである。キリストが踊っているシーンを想像してしまう。受難曲なのに。途中、荘厳な雰囲気の箇所は、ペドロ・アズナーがいたころのパット・メセニーグループの曲のような印象で、全編とおして楽しく聴くことができる。

 今回NAXOSにはないが、タン・ドゥンの作品は、ウォーター・パーカッション、ホーメイを使い、ソプラノ、バリトン、合唱の声楽部以外、楽器はパーカッション、ヴァイオリンとチェロだけである。日本での公演を見にいっているが、他の3作品と比較すると、規模的にシンプルである。サウンドとしては、一番新しいかもしれない。ぜひ、この作品もNAXOSのライブラリーに追加してもらいたい。

タン・ドゥン:新マタイ受難曲-永遠の水 タン・ドゥン:新マタイ受難曲-永遠の水

アーティスト:タン・ドゥン,コーシュ(エリザベス),ブライアント(ステファン),ベルリンRIAS室内合唱団
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